能勢YG血統 YG24-SP01ライン菌糸瓶交換1



YG24-SP01(♂ 91.6mm×♀ 51.0mm)ライン


 

今シーズンは自己ブリードラインが爆産につき幼虫補強はほとんどしておらず、唯一の補強ラインとなりますヒロインターナショナル氏からのYG24-SP01(♂ 91.6mm×♀ 51.0mm)ライン。

♂は同腹最大個体かつ兄弟に89.0mm88.0mmを持つヒロインターナショナル氏の22-20(HA)-55。ご存じ2022年のNLB優勝個体です。

♀は同腹に90.0mmが2頭、その他89,0mmなど全♂が88mmOVERで羽化した絶煩ともぞう氏の22年E2-3。驚異的すぎてポテンシャルは計り知れません。

そんな組み合わせとあってはサイズが出なければ、確実に私の管理ミスということになりますので、この第1回体重測定は非常に緊張しております。

 


目標


 

 

もちろん無事に完品羽化してほしいというのは大前提ですが、能勢YG血統のオオクワガタをブリードするにあたっては、サイズというファクターはどうしても気になってしまいます。

過去に複数の能勢YGブリーダー様のデータを解析させていただき、完品羽化した♂の体重推移をグラフ化しました。

興味深いのは、ほぼほぼ1本目のボトルで羽化可能なサイズが決まってしまうということです。

もちろん例外はありますが、完品でという条件に絞ると1本目での体重が30gを越えなければ、85mm以上での羽化の確率が大幅に低下してしまいます。

当然、蛹化前に暴れてしまった個体(グラフでは赤と青の群)は、最終的な体重が減少してしまうので途中経過が良好でも想定サイズに羽化できないこともありますが、とりあえずの目標としては ” 1本目での体重が30g ” ということにします。

 

 


菌糸瓶交換


 

今回交換するYG24-SP01ラインは2024/05/06に800ccのG-ZERO菌糸ボトルに投入して2024/07/30に2本目に移行させます。

前述のグラフのデータでは1本目の交換期間は3ヶ月〜3.5ヶ月が大半を占めておりましたのでやや早めですが、私の日程の都合上早めの交換に踏み切りました。

この段階で順調に30gを越えていれば次世代の種親の有力候補となります。

さて、実は今回から2本目のボトルを新たなカタチに変更してみました。

 

 

これです。クリアスライダーにG-ZERO菌糸を詰めた幼虫管理ケースです。

酸素供給量を強化することが最大の目的ですが、極力居食い時のスペースを増やすことも念頭に入れました。2本目のボトルとして一般的な1400ccボトルと容量自体はほぼ同じなので、この変更が吉と出ることを期待します。

 

 

幼虫投入用の穴はリンゴの芯抜きを使用して開けていきます。

価格的にも性能面でも1つあれば、重宝しますよ。

 

クリアスライダーですとボトルよりも投入口の箇所の自由度が高いので、容器の隅に開けてみました。

補強した幼虫は4頭ですので早速、交換していきます。

 

 

 

< 1本目 ( YG24-SP01-01 ) >

 

 

さて、1本目ですが外観からでは食痕は7ぐらいまで及んでいます。

この手のタイプで幼虫の空間が見えない場合は大概♀の印象なのですが、どうでしょう?

 

 

掘ってみても結構食い進んでいます。

 

 

結果は、、、14g。まあ確実に♀ですね。

1本目の体重としてはやや小ぶりといったところです。

脂肪も蓄え始めているので、今後の成長という点ではあまり望めないかもしれません。

 

< 2本目 ( YG24-SP01-02 ) >

 

 

では2本目。外観からはあまり食痕が出ていないのですが、居食いパターンの食い上がりはこの傾向が強いと思うので、少し期待しています。

 

 

さあ出てきました。ん、、、想像より大きく、、ない、、、。

 

 

結果は、、、23g。♀であって欲しいところですが、、♂ですよね。

大器晩成型であることを願います。

 

< 3本目 ( YG24-SP01-03 ) >

 

 

では3本目。実はこの子は外から姿が見えてまして。

 

 

確実に♀なんですよね。

 

 

結果は、、、14g。♀はなんぼいてくれてもいいですからね。

体重よりも完品で羽化してくださいね。

 

< 4本目 ( YG24-SP01-04 ) >

 

 

では4本目。実はこの子も外から姿が見えてまして。この子のために交換したと言っても過言ではありません。

 

 

明らかに大型の♂なんですよ。期待大で掘り起こします。

 

 

まだまだ成長の余地がありそうなお尻が出てきました。

さあ、いかに!!!

 

 

結果は、、、32g。やりました!!!掘り出しの段階でフンも出しまくっていたのですが、目標の30gOVERです。

オオクワブリードの諸先輩型には遠く及びませんが、個人的にはだいぶ嬉しい結果です。

どうか反抗期をむかえずにスクスク成長してください!!

 


総論


 

 

4頭中♂♀共に2頭ずつと最高の割合で、どの子もしっかり成長してくれていました。

しかも目標にしていた30gOVERの幼虫もいてくれたので、安堵です。

なんか出来レースのようなBLOGになってしまいましたが、個体番号は事前に割り振っていますので、、。笑

クリアスライダーでの幼虫管理がどうなるのか?そして無事完品羽化できるのか?

今後のブリード録も楽しみにしていただけると幸いです。