スマトラオオヒラタクワガタのハンドペアリング。



スマトラオオヒラタのペアリング


 

年末ラストのクワ活はアンタエウスの割出しでしたが、

年始1発目はスマトラオオヒラタのペアリングです。

どちらも我が家では初ということで若干の緊張感と高揚感、

そして菌糸を詰めなければならないプレッシャーとの狭間にいます。笑

さて、本題のスマトラオオヒラタですが、昨年のうちにおあがり氏から補強させていただいた

♂105mmと♀55mmの組み合わせです。

血統背景は以下の通り。

 

♂105.0mm

2024.7.19羽化

種親♂108.2mm(OAGARI-108.2)

種親♀52.6mm(Takumi107.4/ever-107.9/ultimate98)←同腹108.3mm

 

 

♀55.0mm

2024.8月羽化

種親♂108.2mm(OAGARI-108.2)

種親♀55.0mm(OAGARI-108.2/ever-GX)

どちらも108.2mmの直仔に当たります。

 

これ以上にないぐらいの良血なので、幼虫は取れるだけ取りたいところです。

さて、オオヒラタのペアリングということは♀殺しに注意しなくてはいけません。

メインでブリードしているオオクワガタであれば顎縛りせずに同居ペアリングしても事件が起こってしまうことはまずありません。

そしてブリードしている中で強いて凶暴と言えば国産種のヒラタぐらいになりますが、彼らでさえ顎縛りは滅多にしません。以前までは全頭顎を縛ってましたが、♂が頻りに顎を気にする仕草をするので、極力行わないようにしています。

よっぽど相性が悪くなければすんなりと交尾に至るものです。

とはいえ今回は見るからに勇ましいスマトラオオヒラタ。

顎縛りなしで同居ペアリングという手段はさすがに取れません。

ということで、今回はハンドペアリングを実施。

 


ハンドペアリング


 

ハンドペアリング。

管理下の元、小さめの容器などに♂♀それぞれを投入し補助しながら交尾をさせる方法です。

容器に入れてのペアリングよりもホダ木に乗せてのほうが足場が安定するため、ホダ木を使用しました。

♂を移動させた直後は警戒心が高く、動くものを反射的に挟んでしまう可能性があるので、

♀とは距離を置いてセット。

 

 

2分もすると警戒心は薄れてきます。

 

 

メスのフェロモンに反応したのか、他の個体がいることを察知したのかは分かりませんが、

触覚を動かす速度が上がり、羽根を小刻みに開閉し始めました。

 

結構大きな音が鳴るんですよ、この開閉音。

そして開閉音が何を意味するのかは推測の域を出ませんが、♀にアピールをしているようにも見えます。

♀もそれに呼応するかのようにお尻を動かしていました。

 

 

暫く徘徊した♂は♀を見つけると顎でホールドし、触覚を盛んに動かしていました。

 

意外とこのコミュニケーション、時間がかかるんです。

2〜3分ぐらいは経ったかと思います。

 

自己紹介とかしてるんでしょうかね、、、笑

 

 

卵管のようなものが出ている場面も。

 

 

それが終わると♂は顎を叩きつける仕草を見せます。

結構有名な”交尾するよ”という合図ですね。

 

 

5回ぐらい叩きつけの仕草をした後、交尾に至りました。

 

 

驚いたのがその長さ。

交尾開始が24時37分で離れたのが25時11分。

途中で綱引きを繰り返しながら34分も繋がっていたことになります。

 

 

普段オオクワガタで短時間の交尾しか見ていない身にとってはなかなかに衝撃でした。

これだけしっかり交尾してくれたら産んでくれるはずです。

それぞれを元の容器に隔離し、ゼリーを追加投入しました。

♀にはDDAのパウダーinゼリーを4つ。

全部食べ切ってくれたら産卵セットに移行かな。

翌朝、出社前に覗くとむしゃぶりついてました。笑

ということでスマトラオオヒラタの次回は産卵セット編で。