
念願のスジブトヒラタクワガタ。
日本固有種のクワガタには世界的に見ても特殊な形態をしているものが数多く存在します。
日本ではごく普通種であるノコギリクワガタでさえも”水牛”と称される湾曲する大歯型は同属と比較しても珍しく、世界で一般的とされるノコギリクワガタとは一線を期します。
陸の孤島で独自の進化を遂げてきたならではの個体群を間近で飼育、採集出来るのは贅沢なことだなだとしみじみ。
さて、今回の主役はそんな国産種でも特に異質なスジブトヒラタクワガタです。
本当は増種は来年以降にしようと思っていたのですが、巡り合わせはあるもんですね。
素晴らしい血統背景の個体を入手させていただける機会に恵まれましたので、即決。
では早速、ご紹介しましょう。
奄美大島 龍郷町CBF1
♂ : 72.0mm 24年7月羽化
♀ : 47.0mm 24年7月羽化
熱心にスジブトヒラタをブリードされている方から譲っていただいた個体で、ギネスに準ずる血統から超特大のペアです。
同系統から♂は74mm, ♀は50mmが出ているようで、凄まじいポテンシャルの子達。
スジブトといえば、少し産み渋る傾向もあるようなので、万全の体制でブリードしたいと思います。
スジブトヒラタクワガタ
ヒラタクワガタの中でも”原始的な種”とされる本種ですが、言葉のニュアンスとしては起源が古いという認識で良いかと思います。
現に、アマミヒラタクワガタよりも先に定着したとされ、その分独自の進化を辿ったのでしょう。
ブリーダーさんの飼育記を拝見する中で、ポイントは湿り気にあるのではないかと推測。
産地の奄美大島・龍郷町は海洋亜熱帯性気候に属し、年間平均気温は約21℃、年間降水量は3,000mmに近く、湿度が年平均75%と気候的にも湿った環境ですので、乾燥は厳禁でしょう。ちょっと湿らせ過ぎぐらいでもいいかもしれません。
気温に関しては冬場は一桁になることもあるようなので、ある程度の耐寒性はあるはずです。
さて僕は基本的に産卵セットには材を入れるので、材の水分量とマットの湿り具合の双方を加湿気味に調整しようと思っています。
管理温度も冬は18℃くらいまで下げますが、それ以外は20~24℃の範囲なので問題なく産卵してくれるはず。
初年度の目標は少し高めの75mmに設定してみたいと思います。
幼虫飼育に関しては少し悩ましい部分で、半年ほど寝かせたオオヒラタケ系の菌糸が合うようですが、現状ストックがないのでなんとかしないといけませんね。
とりあえず、落ち着いたらペアリングしていきます。